焼酎の種類は主に主原料によって大別される。
●甲類
発酵が終了した糖質物を連続式蒸留機にかけて精留し度数96度程度の原料用アルコールを作る。
これに加水して市販酒規格に整えたものが甲類焼酎である。
現在では糖蜜や穀類を原料として製造したアルコール分95%程度の粗留アルコールを輸入して精留・加水した製品が主流である。
製品としてはアルコール分20%、25%のものが主流であるが果実酒用には35%のものが用いられる。
近年は香味の多様化を目的にアルコール以外の成分添加や樫樽貯蔵の製品などもつくられている。
●乙類
1.米焼酎
米を主原料にした焼酎で熊本県人吉地方の「球磨焼酎」をはじめ各地で製造されている。
柔らかい風味のものが多い。
2.麦焼酎
大麦を主原料とした焼酎で長崎県や大分県をはじめ各地で製造されている。
スッキリした風味で樫樽貯蔵や長期貯蔵したものもある。
3.そば焼酎
そばを主原料とした焼酎で宮崎県高千穂地方をはじめ各地で製造されている。
4.芋焼酎
サツマイモを主原料とする焼酎で鹿児島県や宮崎県南部が主要産地。
芋の甘い香りとほのかな甘味が特徴。
5.黒糖焼酎
黒糖を主原料とした焼酎で、鹿児島県の奄美諸島のみで製造されている。
黒糖の甘い香りが特徴。長期貯蔵のものもある。
6.泡盛
沖縄県の伝統的な焼酎で黒麹菌で造った米麹のみを原料としているため香味成分が多く濃醇な味わいがある。
長期貯蔵(43年以上)したものは「古酒(クース)」と呼ばれる。
7.その他
ジャガイモ、里芋、山芋、栗、とうもろこし、酒粕、椰子など多様である。